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wokobo

2016 04 February

デザインの中に隠された黄金比の秘密を探る

skeeze / Pixabay

今回は黄金比とデザインの関係についてお話しします。みなさんも黄金比という言葉は聞いたことがあると思います。黄金比とはいかなるものでしょうか?私たちの周りにも身近なものから、歴史的建造物までさまざまなものに黄金比が隠れています。

黄金比とは何か

黄金比はかつて神聖比率とも呼ばれていました。現在では最も美しい比率として認識されています。黄金比は縦横の比率が1:1.62(簡単に5:8)になります。それでは実際に黄金比を作成してみましょう。

黄金比の作図法

黄金比は簡単に作図することが可能です。正方形(A,B,C,D)の一辺(B,C)の中心をEとしDと結びます。EDを横に倒して出来る長方形(A,B,F,G)が黄金比の四角形となります。
黄金比

身近に隠れている黄金比

それではまず身近な中の黄金比を探ってみましょう。

名刺

日本で使用されている一般的な名刺のサイズは55mm×91mmの黄金比となっています。

新書

細長い新書ですがこちらも172mm×105mmの黄金比になります。

たばこ

たばこの箱も種類によっては異なりますが、主流のサイズは黄金比となっています。

歴史的建造物に隠されている黄金比

続いて歴史的建造物の中の黄金比を探ってみます。黄金比が発見されたのはこれらが建てられたはるか先の話なので、意図して使用されたかは不明です。

パルテノン神殿

縦と横の比率が黄金比となっています。

ピラミッド

こちらは底辺の一辺と高さの比率が黄金比となっており、何か秘密が隠されているようで神々しいです。

人体の中にみる黄金比

自然の中にも多くの黄金比が隠されています。一番身近なものでは人体が黄金比となっています。人体の黄金比に関してはさまざまな人達が見出す試みをしています。

ミロのビーナス

ミロのビーナスはへそを中心として、へそより上:へそより下=1:162の黄金比となっています。

レオナルド・ダ・ヴィンチ

ダ・ヴィンチは人体の比率に注目して建築理論を作ったウィトルウィウス「建築十書」の挿絵を描き、そこで人体の黄金比を証明しています。ミロのビーナスと同様に、へそより上と下が黄金比となっています。

ル・コルビジェ

近代建築の三代巨匠として知られるル・コルビジェも人体と黄金比の関係を見出した一人です。「人間の住む空間の基準は人間の寸法であり、それは黄金比によって分割できる」として「モデュロール」と呼ばれる建築尺度を提案しています。

黄金比とらせん

デザインを読み解く際にしばしばらせんが登場します。なぜらせんなのでしょうか?実はらせんにも黄金比の秘密が隠されています。まずはこちらの図をご覧ください。
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黄金比の四角形(A,B,C,D)の短辺に合わせて正方形(F,E,C,D)を作成します。すると、残りの四角形が黄金比の四角形(A,B,E,F)になります。次に、正方形の中に一辺を半径とした円を描きます。これを繰り返したのがこちらの図です。この四角形とらせんは黄金比倍にして無限に繰り返されます。このように等しい比率で大きくなるらせんは対数らせんと呼ばれます。ここに無限の黄金比が誕生しました。この図は黄金比を図式化する際によく利用されます。

らせんを追求したエッシャー

M.C.エッシャーは数学と芸術を融合した偉大な版画家です。エッシャーの作品の中にはらせんを表現したものがいくつもあります。目の錯覚を利用して無限のらせんを表現したり興味深い作品ばかりです。こちらの1960年に制作された「上昇と下降」は目の錯覚を利用し永遠に続く上り階段を巧妙に描いています。

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フィボナッチ数列の中の黄金比

フィボナッチ数列は映画や小説などでもしばしば登場するので、名前を知っている人は多いかもしれません。

1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89…

こちらの規則性をみなさんはわかりますでしょうか?こちらは前の二つの数を足していく行為を繰り返した数列になります。55だと前の二つの数字の21と34を足したものになります。これが黄金比と何の関係があるのかと思っていることだと思います。実は隣り合う数の比率が繰り返していくごとに黄金比の1.618…に近づいていくのです。このようにフィボナッチ数列は黄金比と関係が深いことでよく一緒に説明されます。

まとめ

黄金比を知らなくてもデザインは出来ますし、まったく必要ないと思われる方もいると思います。デザインはあまり論理的であってはつまらないものになってしまう恐れすらあります。しかし、黄金比のようなルールを知った上で前衛的なデザインをすることはもちろん可能ですし、知った上であえて崩すことも有効です。デザイナーの方では黄金比に関係の深いものとして、名刺のデザインがあると思います。名刺をデザインする際に黄金比を利用してデザインされる方も多いです。そんな中、黄金比の名刺を日本人が最も好むと言われている、白銀比に変えたりすることは知識があってのことです。また、実際に黄金比を利用する例としてはWEBサイトを美しく見せるために、レイアウトに利用するなどがあげられます。興味がある方は身近なものに隠された黄金比を探ってみてはいかがでしょうか?

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