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wokobo

2016 27 January

誰も無視出来ない著作権についての知識を深める

PDPics / Pixabay

昨年、東京五輪のエンブレムデザインの影響で著作権について話題となりました。あの報道を見て自分には関係ないと思った人、著作権の怖さを改めて実感した人など捉え方は人によって大きく違ったと思います。しかし、著作権は1億総クリエイター、総ユーザーの時代と呼ばれる現在において、誰もが決して無視出来ない存在となっています。写真をブログに投稿するだけで、著作権に関わる事になるのです。知らないうちに多くの人が著作権に関わっています。そもそも著作権とはなんなのでしょうか?

知的財産権と著作権

著作権とは知的財産権の一部になります。知的財産権は「著作権と産業財産権(工業所有権)」の大きく2つに分けられ、それに「その他」が加わった3つで構成されています。僕はグラフィックとWEBデザインをメインに仕事をしております。それらに一番関わりの深いのが著作権になります。

著作権とは何か

「著作権」の対象となるのが著作物です。思想または感情を創作的に表現した文芸、学術、美術、音楽の範囲に属するものはすべて著作物です。著作物は「言語」「音楽」「舞踏・無言劇」「美術」「建築」「地図・図形」「映画」「写真」「プログラム」の9種類に分類されます。

著作者と著作権者

よく似た2つの用語ですが、これらは意味の異なる別物です。それぞれ説明いたします。

著作者とは何か

著作物を創作した人です。著作者は著作物を創作した時点で著作人格権と著作権(財産権)の2つを持つ事になります。

著作権者とは何か

著作権(財産権)は、売ったり贈与することが可能です。著作者から著作権(財産権)を譲り受けた人が「著作権者」です。著作者が持つもう一方の著作人格権については他人に譲り渡す事が出来ません。

著作権(財産権)と著作人格権

著作権は著作人格権と著作権(財産権)の2つに分けられます。2つの違いを簡単に説明すると「著作人格権」は著作者の社会的評価(名誉)を守るもので、「著作権(財産権)」は著作物による経済的利益を守るものです。それぞれ説明いたします。

著作人格権とは何か

著作人格権は「公表権」「氏名表示権」「同一性保持権」の3つで構成されています。

  • 公表権:著作物を著作者の許諾なしには公表されないという権利です。
  • 氏名表示権:著作物に著作者名を(実名かペンネームで)表示するかを決める権利です。
  • 同一性保持権:著作物を著作者に無断で改変されないという権利です。

著作権(財産権)とは何か

著作権は細かく分けると非常に多くの権利で構成されています。そのため今回はグラフィックとWEBデザインに関係の深い、「複製権」「公衆送信権」「譲渡権」「貸与権」について説明します。

  • 複製権:こちらが著作権(財産権)の基本的な権利と考えられています。著作物を他人に無断でコピーされない権利です。この権利を侵害する例としてCDやDVDのコピー、WEBページの印刷などが挙げられます。
  • 公衆送信権:著作物を著作権者の許諾なしに、無線または優先電気通信による送信を他人に行われない権利です。この権利を侵害する例としてファイル共有ソフトなどが挙げられます。
  • 譲渡権:「映画の著作物」以外の著作物を著作権者からの許諾なしに、無断で公衆へ譲渡されない権利です。
  • 貸与権:「映画の著作物」以外の著作物を著作権者からの許諾なしに、無断で公衆へ貸与されない権利です。

日本の著作権法の無方式主義

「無方式主義」とは著作者が著作物を創作したその瞬間に著作権を取得するというものです。これは登録や届出を必要としないことを意味します。国際的にもほぼ共通のルールとなっています。

©マルシーマーク

WEBサイトなどでよく見られる「©」マークですが、実は「無方式主義」を採用している日本では法的な効果はなく、記載する必要もありません。著作物について自分に権利があるという主張のために記載しているだけになります。「All rights reserved.」に関しても元々アメリカなどの方式主義を採用する国家間に必要な記述なので、まったく意味はありません。僕もWEBサイトには両方記載しておりますが、フッターのデザイン的に入れないとバランスが悪いという理由からです。

クリエイティブ・コモンズ

クリエイティブ・コモンズとは著作権を柔軟に定義することを目指す団体および運動の名称です。作者が著作物を一定の条件下で使用を認める意思表示になります。これにより著作権を保持したままでの作品の流通が可能となります。CCライセンスの種類と組み合わせは表の通りです。
CC1
CC2

ものづくりに関わるデザイナーの人だけでなく、ブログやSNSを利用する一般の人にまで著作権トラブルに巻き込まれる可能性は十分にあります。車を運転する際に、誰もが自分は事故を起こすわけはないと思って運転しています。しかし、いつ事故に遭うかなんて誰にもわかりません。著作権のトラブルに関しても同じです。他人事とは思わず事故に遭わないよう、細心の注意を払っていただきたいです。

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